「中小企業診断士試験は過去問が重要!」
受験生なら大手予備校や有名な書籍がしきりに叫んでいるのが耳に入りますよね。
でも正直「結局どうやって過去問を使えば効果的なの?」と感じていませんか?
本記事では効率的に中小企業診断士になるために欠かせない過去問の活用法・オススメの使い始める時期などについてまとめました。
中小企業診断士試験は過去問を使いこなせれば短期間で合格できる資格です。
がむしゃらに勉強しはじめる前に効率的な勉強方法を学んでおくと遠回りせずに済みますよ。
中小企業診断士試験は過去問が合格のカギと言えるほど重要
中小企業診断士試験は範囲が非常に広いことで有名な試験です。
他の受験生と比較して銀行員は財務・会計は得意でしょうし、SEなら経営情報システムが得意でしょう。
社会人になりたての新卒ならほぼ全ての範囲で初学者になりますよね。
そのため、過去問は最重要であることには変わりはないのですが、あなたの現在の知識によって使い方は少し変わってきます。
事前知識・経験がある科目は最初から過去問
あなたが事前知識があったり仕事で経験している科目は最初から過去問を解いてみましょう。
多くの人は「テキストを読む⇒問題演習をする⇒過去問で腕試し」という流れですが、事前知識がある場合は話が別です。
「過去問を解いて出題ポイントや問われ方を知る⇒ポイントを理解した上でテキストを使い知識を補充する⇒再度過去問を解く」という流れで使いましょう。
中小企業診断士試験は出題のされ方を理解することが重要です。
出版社や予備校が作っている問題演習ではどうしても少しニュアンスが変わってしまうので、過去問を繰り返し解くことで感覚をつかむことが大切になります。
初学者は過去問がおろそかにならないように気を付ける
初学者が陥りがちなミスが先ほど触れた「テキストを読む⇒問題演習をする⇒過去問で腕試し」という流れで勉強してしまうことです。
初めて触れる知識ばかりなのでこの流れで進めたくなる気持ちはわかります。
ただ理想は「テキストを読む⇒過去問で出題の視点を確認⇒再度テキスト」です。
問題演習は重要視しなくてOKですし、腕試しに過去問を使うのは無意味です。
中小企業診断士試験は過去に出題した問題と同じ問題はまず出しません。
過去問を解く上で大切なのは「この分野はどういった視点で出題されるのか?」ということです。
出題の視点を確認し、そこにフォーカスして再度テキストを読むことが大切なのです。
中小企業診断士試験で過去問が最重な理由は「時間対策」
中小企業診断士試験は一次・二次ともに時間との闘いです。
試験科目 | 問題数 | 試験時間 |
企業経営理論 | 約40問 | 90分 |
財務・会計 | 25問 | 60分 |
運営管理 | 40~45問 | 90分 |
経済学・経済政策 | 25問 | 60分 |
経営情報システム | 25問 | 60分 |
経営法務 | 20~25問 | 60分 |
中小企業経営・政策 | 40問 | 90分 |
どの科目も1問3分程度でサクサク回答する必要があります。
中にはとても3分では回答できない難易度の問題もあるので、戦略を決めてある程度割り切って試験に臨むほうが良いでしょう。
ここでは中小企業診断士の試験制度そのものへの対策をめとめました。
捨て問には取り組まない
前述したように中小企業診断士試験は時間との戦いです。
覚えておいて欲しいのが中小企業診断士試験は全ての問題が解ける仕様になっていません。
2~3割の問題は取れなくて当たり前の難易度の問題です。
「中小企業診断士試験に満点合格しました!」
という声を聞いたことありませんよね?(少なくても私はないです)
これはそういったカラクリなのです。
大切なのは「この問題は捨て問か否か?」を咄嗟に判断できる力です。
この力を身に着けるには、捨て問が存在することを念頭に置いて反復練習するしかありません。
過去問の重要性
中小企業診断士試験は過去問と同じ内容が出題されることはまずありません。
そのため、過去問を繰り返し解き、選択肢を覚えて満足するようでは意味がありません。
ただ、どのような視点で出題してくるか?は過去問を解いていると理解できるようになります。
また、繰り返すことでハズレの選択肢の作り方もある程度わかるようになります。
問題自体を暗記するのではなく、分野ごとの出題者の視点を意識して勉強しましょう。
診断士試験特有の言い回しに慣れる
中小企業診断士一次試験はマークシート方式です。
提示された選択肢の中から答えを探すことになりますが、独特の言い回しが多く、選択肢の意味を理解しにくいこともあります。
中小企業診断士試験では
・あえて読み違いさせてミスさせる
・専門用語を全く違うものに置き換えてミスさせる
といった出題が多くあります。
過去問を繰り返すことでこれらを感覚的に理解し、中小企業診断士試験の言い回しを理解していきましょう。
解き方の手順や公式をしっかり覚える
一次試験の「運営管理」「財務・会計」「経済学」で出題される計算問題は答えを導き出すのに使う知識はいつもほぼ変わりません。
確実に得点できるポイントになるので「計算問題が出たらラッキー」と思えるくらい備えておきましょう。
過去問は学びの宝庫
中小企業診断士試験は様々な角度から出題されます。
そのため、科目ごとに全体図や相関性を意識することが大切です。
特に二次試験では知識ごとのつながりを意識しておかないと得点しにくい出題のされ方をします。
マインドマップ形式で一度科目ごとの知識の繋がりを作成してみてください。
理解が深まるだけでなく、直前期の復習用アイテムとしても役に立ちます。
↑の画像は「 スタディング 」の学習マップ(マインドマップ形式で作られた表)です。
自分で作るのが難しいと感じる人はスタディングを選んでも良いかもしれませんね。
最初に知っておきたい過去問の効果的な使い方
ここまで過去問の大切さに触れてきました。この段落では効果的な過去問の使い方を紹介します。
中小企業診断士試験は難しい試験であることは間違いありませんが、過去問を上手く使えば確実に合格に近づける試験ですよ。
過去問はいつから使い始めるべきか
過去問は勉強を始めてすぐに使い始めましょう。
初学者だから「一回全部テキストを読んでから過去問をやってみよう…」というような回りくどいことはしないでください。
はじめてだったとしても、
テキストを読む⇒過去問で出題のされ方を確認(解けなくても良い)⇒テキストで理解する
この流れで進めましょう。
暗記問題でも計算問題でもこの流れは変わりません。
解いてみないと「ちゃんと理解できていない箇所」「出題者の視点」はわからないものです。
単元別問題集と年度別問題集は使いわけて活用すること
中小企業診断士試験の過去問は書店やネットショップで普通に販売されています。
ただ、過去問集には「単元別」と「年度別」の2種類があります。
これはどちらにもメリットがあります。
単元別にまとめられている問題集では、複数年度の過去問を単元ごとに確認できるので「出題者の視点」を理解するのに役立ちます。
勉強を始めたばかりの時は単元別の過去問がおすすめです。
年度別にまとめられている過去問は「時間配分の確認」に役に立ちます。
中小企業診断士試験は時間との戦いでもあります。
1問にどれだけ時間をかけられるのか?を体感して調整するため年度別の過去問を使いましょう。
これは試験直前に必要になりますね。
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実は単元別にまとめている過去問題集の種類は少ないです。
まだ手元にないようでしたら↓をどうぞ。
中小企業診断士過去問活用まとめ
・初学者でも経験者でも過去問は超重要
・単元別と年度別の過去問を目的によって使い分けること
すべての中小企業診断士試験を受ける人にとって過去問が重要だということは理解して頂けたでしょうか。
自己流の勉強法にこだわると思うように点数は伸びません。
この記事を参考にして過去問を重視した勉強をして頂けると幸いです。
ちなみに、中小企業診断士試験の効率的な進め方・力を入れれば点数が伸びる科目ごとの論点・中小企業診断士になったあとの指針などがまとまった良書「 クレアール非常識合格法 」を今月のみ100名限定で大手予備校クレアールが無料プレゼントキャンペーンをしています。